幸村

窓ぎわのトットちゃんの幸村のレビュー・感想・評価

窓ぎわのトットちゃん(2023年製作の映画)
3.7
子供の純真無垢さがフィルターなしにありのまま描かれている感じがして良かった。ありのままというのは、例えばメインビジュアルにもなっている脚立で木に登るシーンとかは、一歩間違えば大けがをするとかの配慮で現代のテレビとかでは描き難いような気がするので、その辺り。
じわじわと忍び寄ってくる戦争の描写も良くできていて、トットちゃんが教会から学校まで走っていくシーンや、燃える校舎を見つめる小林先生のシーンなど、要所要所で非常にキレッキレの演出も光っていたと思う。

…という感じでめちゃくちゃ褒めつつも、最後まで独特の絵柄に慣れることができなかったことや、元がエッセイという事もあり物語全体としてはやや散漫な印象もぬぐい切れず、前評判の高さほどか…?と思ったのが正直なところ。


映画本編とは全く関係ないが、本編開始前の予告中に映写機トラブルで予告が無限ループし始めるというレア現象に遭遇。もちろん詳細は聞かされていないが、なんか再起動したら治ったとい顛末はいかにも現代的だなと思った。
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