あーイイっすね〜この昭和戦国ラブコメディ。
この国の映画が綺麗さっぱり打ち棄てた視点、人間の汚い部分をとことん笑いのネタにしてやろうっていうエンタメの原点をもう一度掘り起こす（までには至らないだろうけど）車輪の再発明的な役回りをさせられているたけし。
多分本人はずっと同じことをやっているだけだろうがそれもまた皮肉じみた話。
純粋なホラー以外で人間の生首とその断面をここまでちゃんと表現しようとした功績は地味ながら立派なものだと思う。
（人間の生首が出てくる映画といえば、奇しくも同じ角川の『犬神家〜』から始まる金田一耕助シリーズのマネキンクオリティの雑な生首を思い出す）
西島秀俊はやはり今本当に日本を代表する俳優なんだと改めて確認できる。
ただ、役者として今回一番巧かったのは最後まで「なんか違う人っぽいな?!」と思わせられた中村獅童だと思う。
