正直そこまで楽しめなかった。ドンマイ私。
あの時点で秀吉がおじいちゃんなのパラレルすぎるて。
かと言ってつまらんて訳でもなくて、良くも悪くも普通に観れた。
それは多分に北野映画のブランド力と、(木村祐一を除く)役者陣の見事な演技にうっとり出来たからかな。
…何のフォローにもなってねぇな。
一番面白かったのは家康へのゴマすりから帰って来た後の一幕。
秀吉ら三人の会話だけのシーンだけど、あれ絶対アドリブ合戦でしょ。官兵衛カメラに背を向けてたけど普通に笑ってたし。
これまでのインタビューで語る内容を見るにつけ、明らかに北野武監督は引き算の演出家。
最近言われる素数のカット割りや、以前の素因数分解の演出etc…。
ラストカットはまさかのぶつ切りのような終わり方だしね。
当たり前だが明らかにここが意図的で、直前の台詞である「死んだのが分かれば首なんてどうでもいいんだ」が最後に脳にやきつけばそれでいいんだなと感じた。
つまりは首というタイトルでありながら最後まで首そのものに拘ることが無かった秀吉が勝ったと。
全員が出世と保身に翻弄に走る中、秀吉がぬけぬけと皆を出し抜いた理由がそこにあったのかも。
綺麗事を一切排除した時代劇版アウトレイジ(他のレビューはまだ未見だけど、きっとこの表現使われまくってんだろうなぁ笑)って感じだけど、時代背景故に血なまぐささはこちらの方がかなりまさってた。
