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グランツーリスモのようのレビュー・感想・評価

グランツーリスモ(2023年製作の映画)
3.0
グランツーリスモというのは、ただのゲームというよりレーシングシミュレーター(自分は未プレイ)らしいけど、いわゆる〈ゲーマーが本当のレーサーになる〉話。
実話ベース。
ヤン・マーデンボローのwiki読むと、実話とけっこう違ってる。


これ、 2010年代はじめの頃の話のようで。
今となっては、ゲーマー=アスリートという概念も浸透してきてるけど、この頃はどうだったんだろう。どう考えても今ほどではないよなあ。
レーサーは当然体力も必要だけど、操縦という意味ではゲームに近いところもありそう。
逆に、他のスポーツ以上に死に直結しやすくもある。

シムレーサーがプロレーサーに立ち向かうという構図。
ゲーマー上がりのレーサーが逆境を乗り越え好成績を出すって展開は、やっぱ上がる。


全体としてとても王道なストーリーテリング。
少年マンガ的、ジャンプ的と言っていいぐらい。
なので、割と多くの人が一定ラインで楽しめるかと。

GTアカデミーパートでは、絵に描いたような鬼教官がいて、自信家のライバルがいる。
その後もイジワルなライバルも、意中の女の子も出てきて、これでもかとベタな要素が満載。
理解を示さない父親とのわだかまり要素もある。

そこらへん自分はほんのり白けるところがなくはなかった。
特に序盤の、パトカーから逃げるくだりとか、候補生に選ばれる時のグランツーリスモ内レースにギリギリ間に合うとか、実話なら仕方ないけど、違うなら「ああ、盛ってんなあ」っていう。


レース描写はわかりやすい。
時々実況にあたる台詞が入るし、画的にもゲームのような「最適コースはここです」っていうラインが出てくる。


主人公ヤン役は『ソルトバーン』等で見たことあったし、キャパ役はドラマ『ホイール・オブ・タイム』のランド役の人。
売り出し中〜旬の若手イケメン役者を揃えてきたなと。


これは作品についてとは少し違うこと、かな?
FIAライセンス取得直後のシーンで「童貞卒業だ」って台詞が字幕だと出てきたのだけど、こういうことをいまだに言う人はいるんだろうなあ。

これもジャックの台詞だけど、「怒りをパワーに」ってのもなんかよくわからないんだよなあ。
超サイヤ人?

総じて、ジャックのキャラ造形はステレオタイプだし、ヤンとジャックの関係性はホモソーシャルで古臭く見えちゃう。
ヤンのほうが正しかった件も「あ、その程度なのか」って感じだったしなあ。
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