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ザ・ロストシティのようのレビュー・感想・評価

ザ・ロストシティ(2022年製作の映画)
4.0
たまにある「こういうのでいいんだよ」映画に当てはまりそうな作品。

会話やり取りにクスクスできて、程よくアクションありつつのロマコメ。


チャニング・テイタム演じるアランのキャラクターがとにかく好感。
見掛け倒しマッチョイケメンではあるし、ボンクラ感もあるのだけど、めっちゃ思いやりのある人。
相手を落ち着かせるために言う「なんか匂いしない?」、フツーに気が利いてると思う。回りくどいけどね。
真のかっこよさとは、白馬に乗ることではないよなあ。

サンドラ・ブロックはまあこの手の作品だと手練れではあるよなあ。
ヒルのくだりの、そんな表情変えてないんだけど笑える感じはさすが。


バイクの追手たちが落ちちゃうくだり。
その後の二人の会話なんかは、可笑しいし、いい人らしくて、そこも好き。
「思ってた結果とは違ったけど、あっちが落ちたのは自業自得」とか言ってて、敵の死を望んでるわけじゃないバランス。

全体的に、アクションとしての暴力や人物の死を全肯定的にはしてないのはとてもいい。

あと、ダニエル・ラドクリフ演じる悪役。
彼はまあ酷い奴ではあるし、殺そうともしてるのだけど、彼もまた実際誰も殺してはいないのよな。
何が悪役かというと、誰にも思いやりを向けないから。そこがアランとの決定的な違い。


お宝の背景が主人公の境遇と重なってて、そこも含めて利他的に行動する人物が活躍する話でもある。
節度ありつつのちゃんとした脚本。


あ、もう一人いた。
ブラッド・ピット。
まさかの使われ方。
いや、ブラピらしい役ではあるのだけど、まさかそうなるとは。
いわゆる王道ヒーロー的人物なんだけど、彼がああなるというのが今どきだし、そこも好ポイント。
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