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哀れなるものたちのwoosのレビュー・感想・評価

哀れなるものたち(2023年製作の映画)
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グランドシネマサンシャイン池袋にて字幕版を鑑賞。
2024年新作劇場鑑賞6作目。
客席は8割くらい。
テーマ「人間」

[全体として]
原作は未読。
『フランケンシュタイン』の話が下敷きになっていると聞いたが、手塚治虫の『ブラックジャック』も入っているなーとも思った。
お話的には理由は不明だが、橋から身を投げ自殺した身籠った女性をある方法を使って蘇生させた天才医師ゴッドウィンは、その女性をベラと名付け育て始める。ベラは驚異的な速度で成長するが、ある日弁護士ダンカンに誑かされて駆け落ちし旅に出るのだが。。みたいな感じの話。

[良かったところ]
言うまでもないが、あえて言うとエマ・ストーンがあらゆる年代のベラをそのままの姿で演じきり、凄まじい演技だったと思う。
また、タイトルがまさにこの世界を表していて、最後にベラが取る行動も結局同じだなと思った。つまり全てのものが『Poor things』なんだということが言いたいのではないかと思う。
しかし、とにかく世界観が素晴らしい。
この映画の世界の技術レベルはおそらく19世紀ごろだと思うが、蒸気機関が発達しており変な乗り物が出てきたり、街の作りもかなり面白い作りになっているので、美術を見ているだけでもかなり楽しめる映画だと思う。
そして衣装も素晴らしく、アカデミー賞の部門賞はかなりこの作品が持っていくのではないだろうか?
音楽も優しいが少し不穏な感じで,
この映画の雰囲気にピッタリだと思う。

[気になったところ]
画面は多分スタンダードサイズだったと思うが、上辺が少し下辺より短い台形っぽい変な画面だった。昔のフィルム映画を映写した時の感じを出すためだろうか?
あとモノクロとカラーが切り替わったり、魚眼レンズを使ったりと結構忙しい画面だった。
あのシャボン玉何?

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世界観にやられた映画でした。
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