円柱野郎

アポカリプトの円柱野郎のネタバレレビュー・内容・結末

アポカリプト(2006年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

「1492」や「ミッション」ような欧州人によるアメリカ発見以後の映画はあれど、それ以前のメソアメリカ文明を描いた作品というのは珍しい。
考古学的な推測からその世界を描いているのだろうけど、演者の衣装や美術が見事でした。
きっとこういう世界だったんだろうなあ。

前半のストーリーでは、マヤの人々の暮らしや都市の退廃的な雰囲気、そして儀式をこれでもかと見せられる。
滅び行く文明のニオイというかそういったモノを感じさせて…ラストカットに繋げてくるんだよね。
現代人はマヤ文明を滅ぼしたトドメが何かを知っている。
でもそれ以前の「文明は内部から崩壊する」といった主題をこういう風に見せてくるのはちょっと新しい感じでした。

後半は一転して主人公の逃亡劇。
しっかり前半に前振りがあった上で纏めてきてるし、そのあたりメル・ギブソン監督はやっぱり分かってるよねw

ただ、中盤に出てくる神懸かった子供の予言…、あまりにもハッキリ予言するので、リアル感がギリギリ無くなって…。
まあ、信心深かったマヤ人たちや、神秘性というのではアリかもしれないけど、個人的にはもうちょっと抽象的な予言の方が良かったかな。
円柱野郎

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