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パッチギ!のkazu1961のレビュー・感想・評価

パッチギ!(2004年製作の映画)
4.5
「パッチギ!」
2005/01/22公開 日本作品2019-064 再鑑賞

舞台は1968年、京都における日本人の少年と在日コリアンの少女との間に芽生える恋と朝鮮学校生と日本の高校生らのケンカを現代社会にもつながる問題として痛みを持って提示し、涙と笑いを盛り込んだ最高の青春映画です。井筒和幸監督の最高傑作ですね!!
娯楽性と社会性が見事に融合した魂が揺さぶられる傑作だと思います。
ピュアな恋心が困難を突き破ろうとします。
日本人の少年は、朝鮮から来た少女に恋をして『文化』や『怒り』『憎しみ』『民族』『歴史』、、、など数限りない壁をパッチギ(突き破ろうと)しました。そして、朝鮮の少女からすれば、彼女もまた、それらの障壁を『パッチギ』(乗り越えようと)しました。
この二人を塩谷瞬、沢尻エリカが見事にフレッシュに演じています。(この頃の沢尻エリカは可憐ですよね!!)
そしてそれを取り巻く高岡蒼祐、真木よう子、小出恵介、オダギリジョーなども個性的なキャラクターでそれを引き立てていますね。
そんな恋愛だけではなく主人公が恋をバネに朝鮮人への理解を深めるというストーリー展開や、全編に「イムジン河」を流し、「あの素晴しい愛をもう一度」をオリジナル形で映画主題歌に提供するなど音楽監督の加藤和彦が力を入れた音楽面の充実もこの作品を素晴らしいものにしています。
わたしにとっての邦画の中での最高の青春ラブストーリーですね!!

60年代後半の京都を舞台に、在日朝鮮人の女子高生に一目惚れした日本人高校生の恋の行方と、彼らを巡る若者たちの姿を活写した青春ドラマ。監督は井筒和幸。松山猛による自伝的小説『少年Mのイムジン河』をモチーフに、「穴/夢穴」の羽原大介と井筒監督が共同で脚本を執筆。主演は、塩谷瞬と高岡蒼佑、沢尻エリカ。第17回東京国際映画祭特別招待作品部門出品、文化庁支援作品。キネマ旬報ベストテン1位、毎日映画コンクール最優秀作品賞、ブルーリボン賞作品賞を受賞した。
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