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見えざる手のある風景のsaboのレビュー・感想・評価

見えざる手のある風景(2023年製作の映画)
3.4
鑑賞日2024/02/14

2030年代。地球はエイリアンの侵略により搾取・支配され、多くの人々は職を失い貧困に喘いでいた。
高校生のアダムは転入生のクロエと知り合い、住む場所も無いクロエ家族と一緒に住むことを母親に提案する。
しかしただ世話になることに肩身の狭さを感じたクロエはアダムに協力してもらいエイリアン向けの恋愛動画実況を配信し始める。
生殖機能を持たないエイリアンにとって人間の恋愛は人気のカテゴリで順調に視聴者を獲得し、まとまった収入を得ることが出来たが、暫くたったある日二人のもとにエイリアンからの手紙が届く。その内容は二人を規約違反で訴えるというものだった。
二人は途方も無い賠償金を請求されてしまう。
アダムを女手一つで育てる母のベスは、訴えを起こしたエイリアンの所へ単身乗り込みなんとか和解しようとする。
するとエイリアンから予想外の提案が……

※本作は可能な限り予備知識無しでの鑑賞をオススメします❗(*-ω人)✨

❗❗感想(ネタバレ含む)❗❗
(・∀・)ちゎす。今回はSF(?)恋愛コメディ(?)の『見えざる手のある風景』です。

この映画を一言で言うなら『現代社会に対する揶揄』です。
なんかそれほど遠からぬ将来的にはこんな感じのディストピアになるんじゃまいかとちょいちょい思うsaboです。一部の特権階級に権力が一極集中して、スキルを持った一握りの人達がおこぼれにあやかる。
残り大多数の人はニートでルンペン状態(。ŏ﹏ŏ)

そしてこの映画はSFというより世知辛い人間模様の方が主題です。
若い二人の前に経済的な壁が立ちはだかると、上手くいくもんも上手くいかなくなる。。
家族という最小単位すら維持出来ず片親世帯が増加する。。。
お金が無いと心のゆとりが無くなり、心のゆとりが無いと未来への希望が無くなる。他者との関係までギスギスさせ、子供が生きる気力を失くす。
もうなんだかアダムとクロエの二家族の衝突シーンは観ているこちら側まで心がヒリつきます。(;´д`)トホホ…
ちと風刺を効かせ過ぎの嫌いはありました💦
そんな香辛料過多で痺辛な本作ですが、ラストは嫌いじゃないです。
これは完全にsaboの希望的観測なのですが、アダムとクロエはもう一度やり直せそうな気がします(๑•̀ㅂ•́)و✧
アダムにはエイリアンに決して屈伏しない、一角のアーティストになって欲しい✨
だって、ママンのベスはあんなにも芯が強くて、独立した精神を持つ素敵な女性だから、きっとアダムも…(*´ェ`*)♡とsabo的にはそう思います!
それと劇伴素敵でした♪
単なるBGM的な域を越えた“THE劇伴”って感じで、そう言えば最近の映画はこういうのも減ってきてるなぁ。。と、感じさせられました。
そういう意味で古式ゆかしき劇伴、良きでしたょ✨

スパイシーな風刺映画好きな方にオヌヌメ
機会があればどぞ☆

ストーリー:3.5
音   楽:3.5
キ ャ ス ト :3.5
ビジュアル:3.0
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