まさにスイーツテロ映画。今作のために作られた料理のビジュアルや、その撮影構図が秀逸で、料理工程から完成スイーツまで常に“美味しそうパワー”が全開。
チョコレートや生クリームを摂取したくて仕方なくなる。スイーツ映画として一番武器であるべき部分がしっかり武器になっている点がすばらしかった。
このような育ちでチャンスを掴んだという実話のモデル本人も偉大で尊敬すべき人物だと思える。
ただ、実話ベースの映画ではたまに「実話に忠実にするのは仕方ないんだけど、詰め込みすぎに感じてしまう…」という感覚がある。今作はその最たるもの。
常に展開し続け、どこかひとつの状態・環境に軸足が落ち着く瞬間が少ないため、なかなかうまく乗りきれず、そのままクライマックスまでたどり着いてしまった感は否めない。
それが彼の人生だったからと言ってしまえばそうなのかもしれないが、観客がずっと観客でしかいられない(感情移入はなかなかできない)というのが正直な思い。起承転結における“承”がいかに大切かを実感させられた。
まあ、美味しそうだからいいか。(鑑賞後はちゃんとスイーツを食べた)
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観た回数:1回
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点数は公開後
