みかぽん

JFK/新証言 知られざる陰謀【劇場版】のみかぽんのレビュー・感想・評価

3.8
JFK暗殺はその先のアメリカを示す分水嶺だった。
彼は本国の利益のみに留まらず、世界のあるべき姿、あるべき理想を描き、実現に手応えを感じ邁進していたが、その若き大統領の想いは遊説地、ダラスで潰えた。

歴史をたらればで語る虚しさは重々承知だが、もしJFK暗殺がなかったら、オリバーストーンは自らの悲惨な体験から辿る〝戦争3部作〟を制作しなかったし、自身の運命を決定付けたJFK暗殺を、こうして生涯かけて追うこともなかったろう。

監督は当然、リー・ハーヴェイ・オズワルドの単独犯説、教科書倉庫からの銃撃を否定する。その示される映像から、素人目で見てもJFKが撃たれた衝撃で身体を崩す方向や、検死写真に見る頭を貫く被弾跡は後方の銃撃ではないことが確認出来る。なぜなら、後方から銃撃されたなら貫通射創側の前頭部が挫滅するが、検死写真はその逆の状態にあるのだから。

JFKの盟友であり、彼より2年前に同じく暗殺された国連第2代総長のダグ・ハマーショルドはアフリカの植民地支配を解こうと世界を奔走したが、生前にこんな言葉を遺している。
「あなたが持ち合わせた力に余る強さなど、人生は要求しない。あなたに立て得るただひとつの手柄は、そこから逃げないこと」
JFKはその通りの人だったと思う。
因みに、弟のロバートは彼の遺志を継いだが同じく暗殺され、リンドン・ジョンソンはすぐにその状況から逃げ、ベトナム戦争を泥沼化させた。
では誰がJFKを、その弟、ロバートをも暗殺したのか…。
それは、あなたが本ドキュメンタリーを観ることで確信して頂けるはずだ😔。
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