サラリーマン岡崎

ゴールデンカムイのサラリーマン岡崎のレビュー・感想・評価

ゴールデンカムイ(2024年製作の映画)
4.5
みんなの評判が良くて、コレは日本のアクション映画も次の時代に行ったんじゃないか?と予告で思わせてくれた『キングダム』が、とてつもなく僕にハマらなく、また同じ漫画原作の主演が山崎賢人、脚本も同じと、また怪しいニオイがしてたのですが、コレまたみんなからの評判が良い!!そして、ハイローの監督なのか…!ということで観に行ったら、こりゃ良いですね。この映画こそが、日本のアクション映画を次の時代へ導いてくれている作品でした!!!

まず、アバンタイトルの戦争のシーンがもうすごい。
広い枯れ果てた山で繰り広げられる日露の戦い。
映し方がまずハリウッドやん!『1917』で似たシーン観たことある!!!
そして、山崎賢人がどんどん露兵を倒す倒し方が面白い!露兵のお堀という確実に日本兵からしたらリスキーな場所で、そのお堀という地形を生かしながら、倒していく。
もう序盤で心が奪われました。

その他のアクションも面白いけれど、やはり最後のソリの戦いも面白い!
馬が引っ張りどんどん前進していくソリの中で、襲いかかってくる敵をどうソリから落とすか、それをソリだけでなく、馬も活用しながら場所で演出する粋さ。その最終の敵が抱える思いも戦いに乗っているのもよりエモくさせる。

そして、アクションだけでなく、コメディとしても面白いし、上手い。
💩がお笑いのネタとして度々上がってきて、最初ははしたないと思ってたけど、それがアイヌの文化と結びついていたり、💩と共に扱われていた味噌とアイヌの鍋がマリアージュすることで、まさに主人公杉本とアイヌ人のアシリパが共に歩んでいくことを表現しているようにも思えて、はしたないけど、とても良くできたコメディネタであった。

そして、感動の置きどころもすごい。
終盤に明かされる杉本の過去が冒頭の戦争のシーンの伏線回収となっているし、それを最後に持ってくることでただ破天荒に金塊探しをする彼が実は心の奥に抱えていた傷をずっと抱えてきたことがわかり、感情移入しにくかった杉本に一気にのめり込むようになる。そして、次回作も見たくなるような設計にしているのである!!!

いや〜マジですごいものを見させていただきました。
アイヌの文化もしっかり入れてくれて、教養映画としても出来ていたし、『キングダム』で苦手意識を持っていた山崎賢人もいい味を出していた!
マジで、次回作っていうか、何部作あるか知らんけど、ずっと見たいと思わせてくれる最高の出会いをありがとう!

あと、主題歌をACIDMANにしたチョイスも好き。