よう

ザ・ミルのようのレビュー・感想・評価

ザ・ミル(2023年製作の映画)
2.5
社畜をメタファーにした、SF風刺スリラー。


グーグル、アップル、アマゾン等を超える全分野を網羅してるかのような大企業での上級職昇進に伴い、刑務所のような場所でミルをひたすら回す作業に酷使させられる、という設定。
日々のノルマや、ペナルティを
「あなたのスキルアップのため」「あなたを後押しするため」
という名目で与えられるのがなんとも腹立たしい。
あからさまなブラック企業以上に、資本主義社会の欺瞞を見せつけてくるかのような酷使ぶり。

序盤、ペナルティが発動するあたりまではけっこう前のめりに楽しめた。


途中『ショーシャンクの空に』的な展開もありつつ、「どうやって着地すんのかなあ」って観ていくと……「ああ、そういうことね」と。
腑に落ちる作りではある。
裏を返すと、安易といえば安易。

ザックリと「社畜になるかならないか」というメッセージだけが浮かび上がってるだけで、特に具体的メッセージがあるというほどでもなかったような。

あと、AIをここまで使える企業で社員にここまでの要求をするもんなのかなあ?という疑問もチラッと。
下請け会社がこの社畜イズムを要求されるのはまだわかるんだけど。


主人公のジャケパンスタイルを見ると、かなり今っぽいのだけど、一応近未来ではあるのよなあ。
タブレット系のものは近未来って感じ。
そこらへんの微妙なチグハグ感もあった。
よう

よう