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リトル・エッラのzogliのレビュー・感想・評価

リトル・エッラ(2022年製作の映画)
2.5
原題とか英題が『ミニ・ズラタンとトミーおじさん』とか『ミニ・ズラタンと大好きなおじさん』みたいなそんな感じで、…いやスウェーデンでズラタンてどう考えてもズラタンイブラヒモビッチしかいないじゃねぇかよ日本版のプロモーションだと蹴球要素ほぼ省かれてるし一体どういう事だよ、と思って鑑賞

オープニングの背景(そしてエンドロールの背景も)が黄色でぽつぽつのドットがあって、スポーツウェアみたいなニュアンスでかわいい、スウェーデン代表⚽️ユニフォームをイメージしてるのかな〜なんて思ってたら冒頭からフットボール描写があってニコニコしてしまった

両親が旅行(?)で海外に行ってしまっている間大好きなおじさんの家に居候してたらオランダからおじさんの恋人が来てしまい、嫉妬したエッラは大好きなおじさんをとられまいとしてそのオランダ男を追い出すためにあらゆる悪戯を仕掛ける!みたいな話

こども置いて南欧に行くなんて自由で羨ましいな、それが普通の寛容な社会羨ましい

そもそもエッラっていくつって設定だったのかなーやる悪戯や嘘がかなり稚拙だから小学校2年生くらいなのか
しっかり不機嫌だしみてるこっちはイライラさせられたし、いい芝居だったと思う

でも自分の方が酷いことしてるくせに、オットーくんに『そんなんだからいじめられるんだ』とかエッラにセリフで言わせるのはキッツいなー
劇中では最後にごめんって一言で全て許されて友達になってるけども
あと言語的意思疎通が困難な相手に対して平気で悪口言うのもすごく嫌だった
こどもだし考えが浅いからこんな事言うかもね〜ってセリフ書いたのかもしれないけど、自分に子供がいたらエッラのセリフ聞かせたくないからこれ観せたくないな、あるいは観た後でフォローが必要だな、と思いながら観てた


途中からの展開とかも読めるし、思った通りの結末になるのでエッラの行動以外にはストレスなく観られる

でも誰だか知らない墓の前で泣くとかあの辺が全く意味がわからなかった

わからなかったといえば
レストランで食事しながら他人のkaraoke聴かされる描写とか、わりと他の欧州映画でも観た事はあるけども、ジャパンと文化が違いすぎておもしろいしレストランのランクも謎すぎる
カジュアルな服のまま子供連れて入れるのに別な機会では皆ドレスアップしてるって、ねぇ、どんななの?サイゼに行くのにスーツ着ないでしょ

そしてスティーヴさん、いきなりアムステルダムでの就職決まったことになってて、いやなんで???てなっちゃった
無職でスウェーデンに来てたの?いや就活終わって結果待ちだったのかもだけど
まぁプロットありきで細かいところの整合性が取れてなくていろいろ雑なんだよね、残念だけど

せっかく⚽️が『トミーおじさんとは共感できないけどスティーヴとは共通点』なのだったら、しかもアヤックスよりPSVが好きとか言わせるんだったら、試合は観に行かないまでもテレビの前で一緒に観戦するとかそういうエピソード入れれば良さそうだったのになー
いや、学校っぽいとこ行ってたけどあれは学校じゃなくて、学校も⚽️もオフシーズンだったって事なのか、知らんけど
最後ちゃんとお土産らしいマヨルカのTシャツをエッラが着てたりして芸が細かいわりにはなんか甘いというか

スティーヴがガチでリフティングしててよかった
お友達のオットーくん可愛すぎた、でっかいメガネのレンズの向こうにこれまたでっかいお目目よ〜!独特のセンスの自作メカも味があってよかった
お花屋さんのママの一撃必殺ダーツもいいインパクト
マイサンはエピローグのあの脚を刈りにくるタックルでさらに大好きになったけど、スタイル良すぎて震えるしお洋服のあのペールパープルも似合ってた、チョイスする車のセンスも好き
あとバスの隣の席のボーイ、知らん子どもに叩かれて話しかけられて無視しないの優しい

三つ子はもうビジュアルが卑怯なんだけど、3人のシンクロ動作のクオリティが低くて学芸会レベルなので、エッラの嘘や我儘と同じであえて拙く作ったのかあれが彼らの演技の限界だったのかよくわからない
正直ザ・たっちの方がうまいと思う、あともう1人いたとしても

わざとヘタクソに作ってるといえば、スティーヴの髪型
あれトミーがショーを開催するくらいのヘアアーティストなんだったらツーブロックとかに整えてあげたらよかったのに

てかトミーおじさんめちゃ高給取りだと思う、あの建物のトミーおじさんの居住部にだけ窓のとこにベランダがあるし、少なくとも3部屋以上所持してるぽい…金持ってんな!インテリアとかも好きだった、IKEAとは違うセンス

外で蹴ったボール持って寝るのは衛生的にちょっと心配

ネズミさんたち無事で本当に良かった
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