ヨダセアSeaYoda

世界の人々:ふたりのおばあちゃんのヨダセアSeaYodaのレビュー・感想・評価

4.2
開始数秒で、“ふたりのおばあちゃん”の虜になった。温かく可愛らしい彼女たちの人間性が、その声色・表情のひとつひとつで見事に切り取られている。

ダンスを楽しむ姿や、オナラをいじり合う仲睦まじさでほっこりさせられ、老いても人生のちょっとした瞬間を楽しみ続ける幸せや、人柄の可愛らしさを常に見せてくれるふたりだが、呑気に楽しそうなだけではなく、長く生き、多くの“別れ”も経験してきたからこその老人の哀愁も確実に切り取られている。

そして、カメラに映らずとも、そこには“孫”である撮影者の姿が前提として映像ができあがっている。映像に映っているふたりの祖母だけでなく、ふたりが孫に問いかける優しく愛のこもった声や、投げかける温かい視線、そして直接言葉として発される「お前がいると〜」を通して、映像に映らない撮影者の存在感が強く描き出されるという構造が、映像作品として非常に秀逸。

今作は「かけがえのない人物を映像に残しておく」ということの普遍的価値を訴え、観る者にも大切な人々との日々の貴重さ・美しさを再確認させる。

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観た回数:1回
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【星つけた際の"個人的"評価・好み】アニメ版
※作品のウリじゃなさそうな部分は「-」
総合点83pt/100pt 星換算★★★★4.2

95=スタンディングオベーション/90=大拍手/80=最高!/70=すごい!/60=良い/50=不足なし/40=あと一歩欲しい/30=うーん/20=さすがにちょっと/10=Z級

《配点》
★好み(主観によるただの好み・印象の強さ)
 89pt/100pt
★監督(コンセプト・元ネタ選定・主題・固有演出)
 90pt/100pt
★脚本(設定・起承転結・言葉・脚本でのテンポ)
 --pt/100pt
★撮影(構図・カメラワーク・撮影での映像美)
 88pt/100pt
★演技(演技力・役作り・演技のインパクト)
 --pt/100pt
★編集(カット・編集でのテンポ・音ハメ)
 79pt/100pt
★音響(録音・音響)
 79pt/100pt
★音楽(サントラ・歌曲)
 75pt/100pt
★美術(キャラデザ・衣装&メイク・セット)
 --pt/100pt
★配役(キャスティング)
 --pt/100pt
★VFX(VFXのクオリティ・VFXでの映像美)
 --pt/100pt
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