レンタルショップ店長M

ポビーとディンガンのレンタルショップ店長Mのレビュー・感想・評価

ポビーとディンガン(2005年製作の映画)
4.8
実に数年ぶりに個人的『マイベスト10』にランクインした作品!


オパール採掘に夢を見る者達が集まる街に、家族と住む9歳の少女ケリーアン。

彼女にはポビーとディンガンという『空想の友達』がいたが、ある日「2人がいなくなった」と騒ぎ出し、遂には心労から病気になってしまう。

ポビーとディンガンの存在は信じていないものの、日々弱っていくケリーアンを心配した兄のアシュモルは、妹のために何とか2人を探し出そうと(!) 立ち上がる。



大人になる程に『存在の証明が出来ないもの』を否定してしまいがちですが、そういった中にも素晴らしいものは沢山あるはずで。

目に見えないものを全て否定してしまうと、その人は『愛』や『夢』や『希望』の存在を子供に説明できなくなると思うんです。そういう映画ですコレは。

短尺でテンポも良く、観やすい作品!


ケリーアンの空想癖を病的に扱う大人達それぞれにも、同じく実現するかも分からない『夢』や『空想』がある事も描いており、映画としてのバランス感覚が抜群。

『人と違う人』を人は恐れますが、その壁を突破する方法を主人公アシュモルは教えてくれます。


映画を空想の具現化だとするなら、本作のテーマは今後の映画鑑賞をより豊かにしてくれるものだと思いました。


愛しい一本に、また出会ってしまった!
Filmarksやってて良かったぜぇ!