レンタルショップ店長M

ヒストリー・オブ・バイオレンスのレンタルショップ店長Mのレビュー・感想・評価

4.0
ダイナーを営む家庭的で平凡な男。
荒事には無縁であるはずの彼が、ある日 店に入った強盗達を余りにも鮮やかな立ち回りで返り討ちに合わせる。

主人公を取り巻く疑念と、逃げられない暴力の連鎖、その中で葛藤する家族の愛を描く。


『本作品は暴力描写が残酷なためR指定』
・・・よく見かけますが、変な話ですよ。

人を傷つけたり殺したりするんですから、本来は残酷で凄惨で当たり前です。

不快感を伴わない、爽やかで趣味の良い暴力描写・・・そっちを好む方が本質的にはヤバいと言いたい。


暴力に『真面目』な作品は、痛くてグロいはずです。

そして何よりも重要なのは、暴力がもたらす結果はあまりにも重く、救いがないという事をしっかりと描いている事です。
これが大事な点。


このクローネンバーグ監督『ヒストリー・オブ・バイオレンス』もそういう映画です。


僕は真面目な人、好きです。
こういう映画もたまには観たいですね。