レインボーリール映画祭見逃し映画。良かった。マリサ・トメイが出てきて驚いた。
ビザの期限が迫るも帰国をためらうブラジル人と観光で来ていた黒人男性の儚い交流ドラマ。
マイノリティ同士のひとときの心の安らぎのような。

主人公のロレンソは恋人と一緒に数々の国を周っていたようだが途中で別れて今に至る。バケーションでやってきたモーリスは人生を楽しく明るく生きているようだが、彼なりに思うところはあるようで。

主演のマルコ・ピゴッシがすごく良い。傷ついた心を癒そうとするも別れた恋人ジョーのことを忘れられず。モーリスと惹かれあっても、永住権が取れそうだと知らされても、笑顔を見せるもののどこか空虚で心ここにあらずな感じが出ていて。

ゲイ同士でも差別があることがさらっと描かれているし、性別関係ないがやはり弱い立場を利用して搾取するものはいる。もしかしたら本人そのつもりはないかもしれない、無意識に見えてしまうものなのかもしれないけど。

モヤモヤしているロレンソが出会ったモーリスはもしかしたら運命の人になったのかもしれないが…。

人生えろいろあるよね、うまくいかないことも、諦めなければならないことも、本能だけでは動けないことも。

ロレンソにとって悲痛な事実も思わぬ形で判明するし、つかの間の交流には終わりがくるし、見ていて心が痛くなるがネガティブに陥らず前を向く彼は強いな。

• #LGBTQIA+関連映画_みむさん

いいっすね。のんびりとした街と海で穏やかでCozyな空間で暮らす主人公。毎日海に行って仕事のストレスでも発散してるんだなって思ってたら笑 穏やかに話は進んで展開していくんだけど、考えてみたら穏やかなのは周りの空間と人だけで、本人は内心焦ってるしずっと不安なんだよな、ってことを弁護士のシーンであらためて(やっと)認識しました。幸せに暮らせてた街を飛び出すのは勇気がいるけど環境や状況が変わった時こそ意識したアンテナと思い切りと勢いで状況を打破してかないといかんよなって。それはセクシュアリティ関係なく大人の生き方として在るべき形の一つだよなと思ったから、つまりはとても普遍的なテーマだよこれは。そういう意味でとてもいい作品だったと思う。

ユーロライブ 第32回レインボー・リール東京〜東京国際レズビアン＆ゲイ映画祭〜 2025.6.22

• #queer