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満月、世界
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『満月、世界』に投稿された感想・評価

4.3
 ある日の朝、母親が呼ぶ声に満月はすぐに食卓へと顔を出す。びっくりした母は娘に2,3質問するが2人はその後は相対しながら黙々と食事に向かう。その一連の動作をカメラはカットを割らず、長回しのショットとして撮る。何とも荘厳なオープニングではないか。満月 (ミツキ)は中学生で、小説を書いたり音楽に没頭したりアイドルの推し活をしたり、自分の確固たる世界観を持ちながら学校にも順応する。休み時間にはラノベ的なホラー小説を読み、プールの授業は風邪を引いたから回避。子供と大人の狭間に位置する中学生時代。大事なことが何かはわからないが、満月の周りは自分の好きで満たされている。自分の世界を持っていながら、過ぎていく日常の中で、懸命に感性を働かせて生きている。しかし秘かに思いを寄せる男子とはうまく話せない。奥山大史監督の『ぼくのお日さま』が30歳手前の自分が、忘れてしまいそうなあの頃の自分を描いた映画だとすれば、今作もほとんど同じ志を持った映画ではないか。然しながら今作『満月』と『世界』には『刻』という今から6年後に公開予定の映画の序章と監督は熱っぽく話していた。『満月』のタイトル通りの満月と、『世界』の涌井秋とは互いがコインの裏表のような間柄である。大切な人に面と向かって話せない性格。読書を好み、独自の感性を磨きつつも親の干渉に左右される思春期の私には、どちらの映画にも病床に伏した祖母の存在が忘れられない。『満月』の放課後の木々のざわめき、そして『世界』で吃音の秋がベランダで見た今年初めての雪は、彼女たちの突き動かされた何かの結晶にも思えてならない。自分と家族、学校、そして世界。

 まだまだ俯瞰で物事が見えぬ時代だからこそのナイーブな戸惑いは、何とも応答せぬまま奇妙に捻じれて行く。然しながらそこには世界の在り様を掴みかける思春期の少女の姿が在る。満月のクライマックス、突然高架下の支柱の影で髪を束ね始めたヒロインのその後の唖然とするような身振りには圧倒された。これが映画初出演の役者によるものとは俄かに信じられない。私が勝手に呼称するいわゆる「走馬灯シークエンス」の陳腐さをここまで打破した作品はかつて観たことがない。それくらいの衝撃度だった。対する『世界』の涌井秋さんの延々続く鼻歌は素晴らしいのだが、母ゆうみ(玉井夕海)にも同じくらいの熱量を注ぎ過ぎたせいで、伝えたいことがブレたように思う。私は『世界』よりも圧倒的に『満月』派なのだが、その後に登場した『刻』のラフ編集のパイロット版ダイジェスト集に度肝抜かれた。最後に2030年公開予定と出て来て何を冗談をと思ったのだがその後、塚⽥万理奈監督の話を聞いて、リチャード・リンクレイターの『6才のボクが、大人になるまで。』を越えるような力作となるに違いない。この後13時からイメフォでワイズマンの上映が重なってしまい、泣く泣く玉井夕海さんの演奏前に退席した私は、立ち見で赤ん坊をあやす監督の姿を見て、命を削って自らの作品を撮っている監督に久しぶりに出会った。山中瑶子さんばかりがクローズ・アップされる時代だが、塚⽥万理奈監督の名前も覚えておいて損はない。
うん、なんかすご〜くちゃんと映画映画した映画観た気がする、皆に観てもらうにはこう撮らないと、評価してもらうにはこういう話にしないと、とかでは無く、監督が撮りたい映画を撮る!表現したい世界を映す!っつ〜意志の強さがすげぇ

中学生の日常やぞ、って話

満月を主人公にした「満月」、秋を主人公にした「世界」、共に30分ほどの短編の連作なんやが、上映後に更に撮影中の作品の予告映像もあり、2030年完成予定?10年かけてひとりの子供を撮るプロジェクト「刻」へと続く序章らしい
本作は、どちらの作品のヒロインも全く違った性格で境遇ながら、母子家庭で寝たきりの祖母が居るなどの共通点がある、そこはかつて中学生の少女だった監督自身の成り立ちが反映されているのか?あくまでも想像

満月は小説を書いたり、好きな音楽にのめり込んだり、好きな男子がいたり、夢もやりたいこともたくさん、多趣味で友達も多い女の子、一方の秋は吃音があるため引っ込み思案で自分の席で読書に没頭するタイプの女の子、全く別のタイプのふたりだが、当然の如くふたりには未来に大きな可能性があるし、可能性も広いぶん不安に押しつぶされそうになる時もある
そんなごく普通でありふれた誰もが体験してきたドラマをまるで誰かの人生から掬いとってきたかのように瑞々しく観せられると、まぢ仲の良かったクラスメイトの顔が次々と浮かんできたし、給食のあと毎日やってたサッカーとか!誰かがこっそり持ってきたエロ本を女子にバレないように回したりとか!初めてのデートのみっともなさとか!ってか裏技無しでちゃんとレベルあげて修学旅行でポケモンバトルトーナメントする約束やったのに、裏技で一気にレベル50にしてくるんなんなん!バレた?じゃねぇよ!いまさら腹立ってきたわぁ!ぷんぷんぷんぷんぷんぷんぷんぷん!とまぢいろんな思い出蘇ってきて結果マシンボーイ大激怒なんやが!マシンボーイのカビゴンちゃんが不憫すぎる!
よくよく思えば……マシンボーイ中学生の頃ここまで未来に押しつぶされそうな気持ちになったことねぇわ、馬鹿な男子やから?境遇?たまたま?大学受験とかが間近な高校生くらいからちゃうかなぁ?

まぁとりあえず……凄い映画やったと思う!「ナミビアのなんちゃら」より現代を生きる女子がスクリーンの中に輝いて居たし、「なんちゃらのお日さま」より中学生らしい中学生がそこに居た
ちなみにマシンボーイは「満月」派やけどね、好きな事の話をクラスメイトとしていて微妙に噛み合わない感じ好きやし、ダイジェスト的な演出がこれだけ効果的な作品は映画史に残るんじゃね、ご飯に味噌汁に……牛乳?ってとこだけはゲロ吐くか思ったけど
一方で「世界」は……母親のシークエンスが半分近く占めているんは焦点がブレた気がするし、ほぼドキュメンタリーな気分で観てんのに知ってる俳優出てきた時点でちょい冷めたかなぁ、大人キャストもヘタでも良いから素人で良かったんじゃぁ?ただ秋は成長過程のどこかで突然化けそうな予感はあるよねぇ?

うん、最近の話題作が悉くハマれなくて半泣きやったが、本作もどえらい好っき!とはならんまでも、映画を観た!っつ〜満足度は高かったので良かった、「刻」の完成が楽しみだ
彼女達を見つめる監督のまなざしこそが映画

『空の味』の塚田万理奈監督作品
実際の地元長野市の中学生達を主人公にした10年にわたる映像プロジェクト『刻』の中の1編、中編

満月=みつき と 秋=アキ 2人の物語
俳優ではなく実際の地元の中学生とワークショップで作り上げた作品だが、、、実にこの子達がすばらしい✨
ドキュメンタリーでもそうですが、プロの俳優ではない人達のなんと素晴らしい表情、仕草を見せることか
映画ならではの面白さ、魅力

『空の味』が監督本人の自叙伝的、自分語り的な作品だったのに対して
今回は監督自身が魅了された中学生2人を見つめ続ける作品
前回より見つめる長回しがさらに長くなる
タル・ベーラみたいの長い長回し
監督の愛情目線そのもの

あふれだす感情を一人爆発させる満月のダンス
吃音で話すことが苦手な秋
秋の喋るまでずっと待ち続ける濃密な時間

最後最近の映画作品では最も美しい雪のシーンが観られます❄️

今回『刻』の予告篇?も流れましたが、、、
今作を見たことで『刻』がとても観たくなりました
最近の若手映画作家が本当におもしろい

『満月、世界』に似ている作品

幻の蛍

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