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シバジのskm818のレビュー・感想・評価

シバジ(1986年製作の映画)
3.7
主人公の性格がイマイチ好きになれず、全然同情できない。
女性の身体を都合よく利用して捨て去る話だが、女性差別というより、祖先祭祀至上主義の行き着く果てって感じで非常にグロテスク。そもそも最初にそのことを言い出したおじさんはともかく、お屋敷の人たちも皆嫌々ながら受け入れてるわけで、一体それは誰得なのかと思ってしまう。本妻さんも辛いだろう。自分がこどもを産めないことを責められてるのも同然だよ。しかもシバジを利用していることがバレると恥なので本妻もシバジに合わせて腹にクッション入れるとか。

代理母っていうと、こどもできない夫婦のために協力する人というイメージだけど、こういうグロテスクな目的(家の体面とか)のための利用がないことを願う。夫婦本人が望んでるというより、周囲のプレッシャーでこどもを持たざるを得なくなって、代理母とか不妊治療とかいうことになっている人たちもいるんじゃないか?
日本だったら本妻にこどもできなきゃ側室を勧めるところなんだろうけど、儒教の国朝鮮ではそういうわけにはいかなかったのだろう。こども産めないとか産まないとかってそんな恥ずかしいことなんですかね。そして貧乏な階層は産めることを利用されて「産む機械」として利用されるっていう。嗚呼。
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