牛猫

ファーゴの牛猫のレビュー・感想・評価

ファーゴ(1996年製作の映画)
2.8
妻を使った偽装誘拐で借金返済を目論む男が、思い通りにいかない計画に翻弄される話。

一面に広がる雪原の中を駐車する車を俯瞰したカメラだったり、決して美味しそうに見えない食堂や家での食事シーンだったり、コーエン兄弟の作り出す独特の空気感は伝わってきた。
しかし、それが面白さに結びついているかというと微妙。
なんといっても、とにかく話が退屈すぎる。
最初に実話というテロップを出しておいて、最後にやっぱりフィクションでしたってのも、何がしたいのか意味不明。
ちょっとした欲のためにあそこまでリスキーな計画を実行するのも信じ難いし、悪党2人組の無計画さ、杜撰さにも辟易した。
フランシスマクドーマンド演じる女性警官が、途中アジア系の元同僚と再会する意味深なシーンも結局なんだったのか明かされないまま。尺稼ぎとしか思えなかった。

100分程度の尺の中で癖のある豪華俳優陣の濃厚な演技合戦が観られるかと期待していたけど、正直誰も彼もが役不足。
事あるごとに変な顔と揶揄されるスティーヴブシェミが気の毒だった。
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