かつてシナリオコンクールで受賞したものの、未だプロデビューを果たせずにいる脚本家志望の男・河合譲治(大西信満)。 ある日、同じシナリオ講座に通う若者たちと入った寂れたバーで、譲治はナオミ(奈月セナ)と名乗る美しい女性と出会う。店で働きながら俳優を目指しているという彼女に「シナリオ講座の講師」と勘違いされた譲治は苦笑しながらも、自身の身の上を明かす。 やがて譲治は、シナリオ講座の講師・椿(村田雄浩)に「自分の代わりに映画の脚本を書いてみないか」と誘われる。原作は、谷崎潤一郎の『痴人の愛』......譲治は二つ返事で依頼を引き受け、今度こそ成功してみせると脚本を書き始める。 脚本執筆に苦戦する中で、譲治はナオミと再会し、二人の関係は急速に近づいていく。しかしそれが、ナオミと執筆との間で身を引き裂かれる、甘く、苦く、狂おしい時間の始まりだった......。
「人間は恋と革命の為に生まれた来たのだ」女主人公のこの結論は、世俗に必死に抗議する<詩人・太宰>の姿でもある。古い道徳とどこまでも争い<太陽のように生きる>道ならぬ恋につき進んでいく25歳…
>>続きを読む昭和34年、美術教授の安西は、性的告白が綴られた日記を後妻の郁子にそれとなく盗み読みさせるという遊戯を始める。これによって、名器を持ち淫蕩な体質でありながら慎み深い妻の性衝動を解放し、かつ…
>>続きを読む教師のなおみは、年下の男ゆずると暮らしている。出会いの日、道端にぽつんと座り込んでいたゆずる。儚げで捨て猫のような男を放っておくことはできなかった。それからなおみは、広い家に引っ越し、勉強…
>>続きを読む竹中時雄(48)は脚本家を生業としているが、仕事への情熱を失い、妻のまどか(47)との関係も冷え切り、漠然と日々を過ごしていた。ある日、時雄の作品の大ファンで脚本家を志しているという横山芳…
>>続きを読む中年の大学教授である神田は、年の離れた妻の郁子を性的に満足させられないことに悩んでいた。ある日、義妹の敏子に紹介した自身の教え子で大学院生の木村に対して郁子が色目を使う姿を目の当たりにし、…
>>続きを読む小説家のハルヒコは、新作のアイデアのため、従姉のヨウコからある夜の出来事を聞き出す。3年前、ヨウコが夫のアキラと営んでいるバーに2人の親友ジロウが訪れ、久しぶりに再会する。ヨウコとジロウは…
>>続きを読む©2024「痴人の愛」製作委員会