「現実は恐ろしくて苦痛に満ちているけど、うまい飯が食える唯一の場所なんだ。」
2045年_
世界は荒廃し、人々は何でもありな仮想世界"オアシス"で欲望を発散し、生きる希望を見出だしている。
"オアシス"の創始者ハリデーは5年前に死亡しており、"オアシス"のどこかに隠した鍵「イースター・エッグ」を最初に見つけた者に経営権を譲ると言い残していた。
そして現在、世界中のユーザーがそれを探していたが、まだ誰も見つけられない。
両親を早くに亡くした青年ウェイド・ワッツも、"パーシバル"として仲間らと"オアシス"を楽しみ、鍵を探していた。
そんなある日、大金をつぎ込み「イースター・エッグ」を捜索する巨大企業IOIを敵視する女性"アルテミス"と彼は出会う。
IOIによる"オアシス"の占有を防ぎたいという彼女の意志に賛同した彼は、協力してイースター・エッグを探すこととなるが…。
久々のスピルバーグ監督作品。
仮想世界"オアシス"で、観客も一緒にゲームを楽しんでいる気分になれる演出は最高だった。
特に冒頭のレースシーンは臨場感に溢れ、ハラハラドキドキ興奮必至で、まさに心が躍る。
「イースター・エッグ」の謎解きも、故人の映像年鑑をコツコツ調べ、合わせて秀でた閃きを以てクリアしていく様が心地よかった。
膨大な財力を以て「質より量」作戦をしても、到底なし得ない大きさの仕事(夢)なのだろう。
また、映画やアニメ好きには堪らない数々のガジェットも本作の魅力のひとつ。
"金田のバイク"や"ガンダム"に"キティちゃん"、"キングコング"から"アイアンジャイアント"までバラエティに富んだラインナップで、色々見つけ出したくなる。
ただ、ラストバトル出撃時の"ダイトウ"の台詞は「俺がガンダムだ(by 刹那)」の方がしっくり来るように思った。
まあ、兎に角必見のエンターテインメント作品であるのは間違いない。
ハナマル!
2023/02/18