ひろぽん

ジュマンジのひろぽんのレビュー・感想・評価

ジュマンジ(1995年製作の映画)
3.0
ある日、拾ったボードゲームで遊んでいた少年が、盤面に吸い込まれてしまう。その奇妙な事件から26年後、別の子供たちがそのゲームで遊ぶと、成長し大人になった少年が現実世界に生還する。彼はゲームのクリアを目指して、子供たちと共に奮闘する物語。


「ジュマンジ」という不思議な双六形式のゲームは、サイコロを振ってプレイするとマスを進める事に、不気味な言葉が浮かび上がり、現実世界で災難がふりかかってくる最低最悪のゲーム。

少年のアランは自宅のお屋敷で友人のサラとゲームを始めるが、突然アランがボードゲームに飲み込まれてしまう…

それから26年の時が経ち、ジュディ&ピーター姉弟が両親を事故で亡くしたことをきっかけに、叔母の住むパリッシュ邸へ引っ越して来る。屋根裏部屋でたまたまジュマンジを発見したことで、大騒動に巻き込まれていく。


ドウェイン・ジョンソン主演の『ジュマンジ/ウェルカム・トゥ・ジャングル』の続編2作品を先に観てしまったので、ゲームの世界に入るのかと思いきや、現実世界にボードゲームに登場するジャングルの動物たちがリアルに登場するというものだったので驚いた。

✩ジュマンジのルール✩
プレイヤーは最大4人で、それぞれのプレイヤーには像、サイ、猿、ワニの駒が渡され、1回につき2つのサイコロを振り、ゴールを目指していく。サイコロで止まったマスに謎めいた文節が浮かび上がり、生物もしくは怪奇現象が出現し、プレイヤーを命の危険に晒すことが多い。1度参加してしまうとゴールするまで離脱することができず、誰か1人があがり“ジュマンジ”と唱えるまでゲームは終了しない。ゲームから出現した生物や人物は終了と同時にゲーム版に吸い込まれ消滅する。

コウモリ、巨大な蚊、巨大蜘蛛、オマキザル、ライオン、巨大植物、悪党ハンター、底なし沼、動物の暴走、巨大地震、ゲーム内への監禁etc.....
ありとあらゆる危険がプレイヤーを襲うので、常にドタバタしておりハラハラドキドキが止まらない。

止まるマスで安全なマスがない所も面白いなと思う。

ドラムの“ドン・ドン・ドン”という不吉な音色が聞こえてくる度に何かが起こる予兆でワクワクするし、お屋敷は次第にジャングルになっていくし、物語が進むにつれてボロボロになるパトカーも面白い。

26年間ジュマンジに閉じ込められ、ジャングルを彷徨って原始人みたいになってしまった大人になりきれていないアランには同情するし、アランが突如消えてしまって精神的に病んでしまったサラも可哀想で。。。
そんな経験したらそうなるよなっていう成長の仕方をしていた。

ロビン・ウィリアムズ演じるアランは見た目がおっさんなのに、中身が子どものままという演技が神がかっていて素晴らしかった。厳格だが息子を愛しているアランの父親役と、ハチャメチャで残忍なハンター役が、一人二役なのを後から知った。

現実世界でアラン少年が乗り越えるべき存在として描かれるアランの父親と、「ジュマンジ」の世界の中でアランが乗り越えるべき存在として描かれるハンターを同じ役者が演じることで、アラン少年の成長物語としての性格を強めているというのが凄い。

ラストは大団円のホッコリする終わりかた。

子どもの頃に観ていたらボードゲームがトラウマになっているだろうな。当時最先端のCGが今となっては違和感があるが、スリルがあって楽しめる作品。現実世界にボードゲームの世界観を創り出すというのは面白い設定だなと思う。
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