初夏のある日、警察署に 90 歳を超えた一人の老人が甥っ子の刑事宛に訪れ、「人を殺した」と告白。老人は、太平洋戦争末期の特殊施設の話を始める。 そこは、原爆開発を手掛ける博士や戦況を 100%予知する男がいる、特殊機密施設。 海軍の将校・蓬が、ハワイ生まれの日系人である米国の諜報員・津田を二重スパイとして雇い、施設に連れてくる。蓬は、ソ連に仲介してもらい、和平交渉を進めようと、日系ソ連人のソ連大使と陸軍将校の森本を施設に招こうと画策。方や米国は、津田の存在を怪しみ、同じく日系ハワイ人の田中を送り込む。 蓬の親友である水越は、何を思って軍を辞めたのか。 藍が未来に放つ白い伝書鳩は、はたして何を伝えるのか。
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