そして、(グータラ)人生は続く。
コーエン兄弟監督作品第7作目。前作「ファーゴ」のシリアスさから一転、ボーリングを愛する無職の男が様々な事件に巻き込まれていくコメディ。ジェフ・ブリッジス、ジョン・グッドマン、スティーブ・ブシェミ、ジュリアン・ムーアらが出演。
映画好きの友人に勧められて鑑賞したこの作品。面白いことは面白いが、そんなに絶賛するほどでも…と思っていた。初見時にはイマイチぴんと来なかったのだ。しかし何かが引っかかっていたので、最近ブルーレイを買って見返してみた。
するとどうだ。2回目の鑑賞は前回とは全く違う感想を抱いた。お、お、面白い！！とにかく全編おかしな登場人物たちが繰り広げるドタバタに笑いまくり。悪夢のシーンの多幸感にニヤニヤしまくり。ハードボイルド調のプロットをコーエン兄弟流にアレンジした脚本の妙に唸りまくり…と、十二分に楽しんだのだ。今ではコーエン兄弟作品の中でも三本の指に入る傑作だと思えるほどに気に入ってしまった。
どうして初見時と2回目でこんなに感想が変わってしまったのか不思議だが、おそらく2回目鑑賞時は初見時に比べてコーエン兄弟監督作品の楽しみ方を理解できていたことが大きいのだろう。
実際この作品は前作「ファーゴ」が批評家中心に絶賛されたのに対して、公開当時はイマイチな評価ばかりだった。それが深夜に観る映画の一本として若者を中心にカルト的な人気を博し、遂にはこの映画のファンによる巨大フェスティバルが毎年開催されるほどの評価を得るようになったのだ。
ジェフ・ブリッジス演じる主人公デュードが巻き込まれた奇妙な誘拐事件。この誘拐事件を利用するもの、引っ掻き回すもの、何も考えていないもの…などなどたくさんの登場人物たちがデュードの悪い頭をさらに混乱させる。二転三転する事件の顛末は？デュードは無事に絨毯を手に出来るのか？ボーリング大会はどうなる？
…なんとなくのあらすじを書いたは良いものの、文章で見るとわけわからんですな。(笑)実際に映画を観ればわかる！…わけでもないんですが。
とにかくクセになる映画です。一度とは言わず、二度三度と鑑賞するのがオススメです。素晴らしきかな、グータラ人生！
