▷[2021.4.16 丸の内ピカデリー 4K HDR版 ドルビーシネマ上映にて再度観賞した際はまだこのページがなかった為、通常版のページに載せていた感想をこちらに移動。]

ガメラトリロジー最終作。「ガメラ 大怪獣空中決戦」と「ガメラ2 レギオン襲来」は公開当時に劇場に観に行ったが、2から数年空いたこともあって何故か劇場には観に行ってなかった(その後何度も円盤で観賞はしているが)本作。この度丸の内ピカデリー ドルビーシネマにて4K HDR版がリバイバル上映されるとのことで勿論観賞。1と2をドルビーシネマ 4K HDR版 リバイバル上映で観賞した時と同様、大満足の映画体験だった！

個人的にガメラトリロジーの中でも特に異質な雰囲気を放つ本作は、1,2と比べると好みで言えば一段落ちる印象だったのだが、そんなことは全くなく、むしろ今までヒーローとして描かれてきたガメラの負の面(人類にとっての災害的な描写)をこれ以上ないくらいに恐ろしく描かれていて、更にそれに負けないくらいのオカルトティックなストーリー展開と演出面で違った意味でも恐ろしい見事なバランスの作品なんだと改めて実感。

それに加えて99年の映画なのが信じられないくらいのイリスの神々しさを見せるCGの美しさにもうっとり。1の中山忍さんのカムバックの嬉しさや、蛍さんの扱いなんかも本当に嬉しくなるような立ち位置なのも良い。そして何と言ってもあの当時の前田愛さんの妖艶な感じ。まだ10代だったというのがびっくりだなー。草薙浅黄役の藤谷さんも1,2に比べると大人っぽく綺麗になったなーとか。

ただまあ朝倉と倉田というキャラクターはキャラ立ちはしているもののちょっと勿体ない扱いだったなーとか、序盤中盤でガメラの人災をあれだけ恐ろしく描いておきながら、終盤でガメラがわざわざあやなを助けるヒーロー的な描写の仕方は正直大分ご都合主義でストーリーを綺麗に纏める為ってところが見えてしまったりとか、気になる部分もちらほら。故に中盤までは1,2に匹敵する出来に感じていたものの、終盤でややスコアダウン。それでも十分過ぎるほど面白いけれども。

これにてガメラトリロジードルビーシネマ4KHDR版観賞完結！