ペコリンゴ

迷宮の女のペコリンゴのレビュー・感想・評価

迷宮の女(2003年製作の映画)
3.5
記録。
欺かれすぎてしばらく良く分かんなくなる大どんでん返し。これはきっと2回目の方が面白い。

「スプリット」を彷彿とさせるような、多重人格者を巡る仏産サイコ・スリラー。こっちは監禁されてる側だけどね。

物語はとある連続殺人鬼の逮捕から始まる。犯人の名はクロード。華奢で小柄な女性だ。おおよそこの残忍な事件を起こしたようには見えない彼女の中には複数の”人間”が住んでいた…

クロード逮捕前後の時間軸が交錯するストーリーラインが秀逸。

犯人を追う刑事マチアス視点で事件の謎に迫っていく逮捕前と、精神鑑定を担当する精神科医ブレナックがクロード(with 色んな人格たち)の精神を探っていく逮捕後。
一見直接的な関係の無い2つの物語がラストのどんでん返しでマリアージュする様は「やられた」感凄し。
よく知らないギリシャ神話に気を取られてあんまり集中出来なかったことが悔やまれる。

「スプリット」のジェームズ・マカヴォイに勝るとも劣らないクロード役のシルヴィー・テステューの多重人格者っぷりはお見事。一見の価値あり。

マチアス刑事役は「TAXi」のエミリアン刑事役でお馴染み、フレデリック・ディフェンタール。ポンコツなエミリアンと違って、風変わりな敏腕刑事っぷりが非常にカッコいい。
照明のせいか顔色メチャクチャ悪いけど 笑