記録。
狂った時代を、笑い飛ばせ。
『フレンチアルプスで起きたこと』のリューベン・オストルンド監督最新作。前作『ザ・スクエア』に引き続きカンヌのパルムドール受賞。
ポスターに載ってる、
“現代の超絶セレブを乗せた豪華客船が無人島に漂着。そこで頂点に君臨したのは、サバイバル能力抜群な船のトイレ清掃婦だった”
…以上でも以下でも無い映画です。
だけど、
漂着に至るまでが長い!長過ぎる!!!
尺も147分も要らんww
全3部構成で綴られる物語は、
ジェンダー間議論に始まり、富裕層と貧困層のヒエラルキーが船同様に転覆、なんてトンチの効いた(?)展開を見せる、いわゆるブラックコメディ。
1部と3部(ジョジョみたいだなw)は結構好きで興味深く観れたのですが、いかんせん2部が鬼のように汚い!汚過ぎる!そしてしつこい!w
どんだけ汚いかといえば『バビロン』に匹敵する汚さです。いや、実は超えてる説まである。ていうか最近観る映画のゲロ登場率が高過ぎて嫌になりますわww
“この転覆劇、あなたは笑えるか?!”
だなんてやたら挑発的なコピーですが、僕が笑ったのは2秒くらいですかね。しかも転覆前。ていうか船乗る前。
でも、カンヌは爆笑の渦に包まれたってんだから笑いのツボとは不思議なもの。個人的には笑えませんでしたが、風刺含め非常に分かりやすい物語だとは思いました。
なお、抜群のスタイルと美貌が印象的なヒロインを演じたチャールビ・ディーンは本作が初主演にして遺作(2022年8月逝去)。
彼女の眩しい姿を目に焼き付けるのも本作を鑑賞する意義と言えるでしょう。