KouheiNakamura

GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊のKouheiNakamuraのレビュー・感想・評価

GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊(1995年製作の映画)
5.0
吾が舞えば、照月と呼ぶなり。


士郎正宗原作のSF漫画を押井守監督が映像化し、アメリカではビデオの売り上げが週間一位になったほどに大ヒットしたジャパニメーションの傑作。のちに2.0としてCG修正によるリメイクやハリウッドでの実写化も果たした一本。
キャストは田中敦子、大塚明夫、山寺宏一、家弓家正など。

今回鑑賞したのは2回目。高校生ぐらいの時に初めて観た時は難解なストーリーや映像美に圧倒され、細かいテーマやセリフの奥深さには気づかないでいた。それでも戦車シーンの素晴らしさや音楽の良さなどはぼんやりと記憶していた。
ハリウッドリメイク公開に合わせて、今回久しぶりに再見したわけだが…。改めて見返すと、とにかく全ての要素が完璧なバランスで配された作品なのだなあ…と思った。

難解で取っつきにくいように見えるが、実は明確なテーマを持った奥深い脚本。背景や人物の実在感を際立たせる、リアルで美しい画面。ハイクオリティなアクションシーン、先の展開を読ませないサスペンス要素…。これら全てが完璧に配置され、83分に凝縮されている。もちろん押井守監督作品らしい引用の数々や名作SF映画へのオマージュもたっぷり。
何度でも見返したくなる、大傑作と呼ぶにふさわしい作品だと思う。大好き。
KouheiNakamura

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