雑草たちの戦場。
オリバー・ストーン初監督作品にして、後に続くベトナム戦争を題材にした映画の指標となった一本。チャーリー・シーン、ウィレム・デフォー、トム・ベレンジャー、フォレスト・ウィテカーらが出演。また若き日のジョニー・デップがチョイ役で出ている。
あまりにも有名なポスターの場面だけ知っていたのだが、ちゃんと鑑賞したのは今回が初めて。デフォーやシーンの若い姿にはびっくりした。戦闘シーンの迫力は流石に今見ると見劣りするが(プライベート・ライアン以降に比べると…)、ストーリーは普遍的なテーマを持っていて見応えがあった。
チャーリー・シーンの演じる新兵クリス・テイラーが戦場で過ごした日々とそこから去るまでを描き、エリアス軍曹とバーンズ軍曹という対象的な隊長二人を描くことで戦場における倫理について問いかけている。
両手を天に掲げる有名なポスターの場面はやはり印象的で、キリスト教的な解釈もできるかもしれない。
映画のラスト、地獄で経験したことを忘れまいとするテイラー。それは悔恨から来るものなのか、それとも…。
中々の力作だと思いました。