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大統領の陰謀のkazu1961のレビュー・感想・評価

大統領の陰謀(1976年製作の映画)
3.9
「大統領の陰謀」
原題「All The President's Men」
1976/8/7公開 アメリカ作品 2018-223

調査報道作品でありながら、謎解き、ミステリー的な要素があり作り込みが素晴らしい作品ですね!
継続的な独自の取材により情報を積み重ね、事件やテーマに対して核心に迫る調査報道を元にした調査報道、『ペンタゴン・』はベトナム戦争のアメリカ国防総省の最高機密文書の存在を調査報道で暴露しました。ペーパーズ『スポットライト 世紀のスクープ』は調査報道によりカトリック教会の闇を暴いた米有力紙の記者たちの活躍を描きましたが、本作は「ウォーターゲート事件」を調査した2名の新聞記者の手記「大統領の陰謀ーニクソンを追いつめた300日」に基づく調査報道作品です。
本作は公開時期が比較的事件から新しい時期であったこともあり、観客にある程度の知識があることが前提となっている作りになっているためか、登場人物の名前も多く、あれよあれよという間に事態は変化していくので、当時のアメリカの時代背景やウォーターゲート事件について、予備知識なければ分かりにくい作品にかもしれません。
しかしながら、全くの説明がなく、途切れることのないウッドワードとバーンスタインの会話には臨場感があり、だからこそ映画全体のリズムが素晴らしいんですよね。
さらに、ホフマン、レッドフォードの前向きな明るさを感じさせるフレッシュな演技も素晴らしく、記者たちがパチパチとタイプライターを打つ音、編集部の喧騒などの演出も良いですね。(特にオープニング・エンディングはGOOD!)
真実を求めるジャーナリズムの素晴らしさ、当時のアメリカの強さを感じることができますね。

ウォーターゲート事件の知られざる真相を暴き、ニクソン大統領を失脚に導いたワシントン・ポスト紙の記者カール・バーンスタインとボブ・ウッドワードの回顧録を映画化した社会派サスペンスドラマ。1972年6月、ワシントンD.C.のウォーターゲートビルにある民主党本部に不審な5人組が侵入し、逮捕される。ワシントン・ポスト紙の新米記者ウッドワードは裁判を取材し、当初は単なる窃盗目的と思われた犯人たちの裏に何か大きな存在をかぎとる。先輩記者のバーンスタインと組んで事件の調査にあたることになったウッドワードは、情報提供者ディープ・スロートの助言や編集主幹ブラッドリーの後ろ盾を得て徐々に真相に迫るが……。第49回アカデミー賞で作品賞をはじめ計8部門にノミネート。ブラッドリーを演じたジェイソン・ロバーズの助演男優賞ほか計4部門を受賞した。
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