ぜん

新しい人生のはじめかたのぜんのネタバレレビュー・内容・結末

新しい人生のはじめかた(2008年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

【幸せが目の前にあるのに不安で前に踏み出せない大人の恋愛】

◯結婚して長い夫婦
◯ロンドンの街並みや落ち着いた音楽が好き
◯新しい恋愛に一歩踏み出せない人

そんな人におススメです。

〜あらすじ〜
バツイチで作曲家の独身男性(ハーヴェイ)と過去の経験から恋愛に臆病になってしまった女性(ケイト)の大人な恋愛物語。

ニューヨークに住むハーヴェイは娘の結婚式でロンドンに行く。
元妻は再婚し、娘には義理の父とヴァージンロードを歩きたいと言われ、仕事も無くなる始末。
そんな中カフェでケイトと知り合う。
そしてお互いに惹かれあっていく。

〜感想〜
映画としては終始単調で盛り上がりにかけるがホッコリして素敵な映画でした。
今までの経験から傷付くことを恐れて新しい一歩が踏み出せない気持ちは分かるような気がします。
人を好きになることは良いときも有れば、悪い時もある、そんな波風はパワーを使ってしまう。
それならいっそ0のままの心電図のように揺さぶられず楽に行きたいと思うのだろう。
それがたまたま出逢って、一日二日話した男性に対して運命だと心では思っていてもそれは幻想であって現実的ではないと思うのは当然だろう。

ハーヴェイも今までの経験から分かってるだろうが自分にとってラストチャンスだと前に踏み出す。
作中の
「思ったことをハッキリ言ってくれる人と話すのは安心する」
という言葉は印象的でした。
学生の恋愛ならともかく長年の伴侶となる結婚において付け焼き刃の言葉なんていづれ分かってしまう。
一緒に人生を歩んでいくなら等身大でありたいし、等身大の自分を受け入れてくれる人であることが大事なのかなと思う。

最後の告白シーンでも「幸せになれると思う?」というケイトの問いに対して「見当も付かない、でも頑張ることは約束する」という言葉は飾らず素敵な関係だなと思いました。

ロンドンの街並み、作中で流れる音楽、そして話している内容は分からないがロンドンの街を歩きながらお互いのことを話すシーンがとても美しかったです。

待ち合わせの噴水があった公園(サマセットハウス)は一度は訪れてみたいものだ。
ぜん

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