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水の旅人 侍KIDSのtetsuのレビュー・感想・評価

水の旅人 侍KIDS(1993年製作の映画)
3.7
大林監督の作品を探していると、ビデオショップで発見したため、購入して、鑑賞。


[あらすじ]

少年・悟が出会った一寸法師のような侍。
墨江少名彦と名乗る彼と悟が巻き起こす、ひと夏の小さいけれど、壮大な冒険物語。


[感想]

小人の山崎努さんが大活躍する90年代のファミリー向け夏映画。
(音楽は久石譲さん、ED曲は中山美穂という、なかなかの豪華メンツ。)

テンポの速いカット割が特徴の大林監督作品というだけあって、100分尺の中に詰め込まれたワクワクな展開の数々に大満足。

小人の侍が大活躍するアクションシーン*や、環境問題を取り上げる展開、主人公と姉の感動的なエピソードなど、娯楽作でありながら、様々な内容を組み込んだ物語の充実度には驚いた。

*家の中を縦横無尽に動き回るシーンには、カラフルな内装も相まって、同90年代に公開された『モスラ』の1シーンにも通ずる部分があった。この部分も含め、アナログな特撮技術には胸が踊った。

突っ込みたくなる場面は多々あるものの、"サントリーの経営理念"並みに壮大な「水とともにいきる」というメッセージが、意外としっくりくる良作だった。
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