ホイットモア大統領

プレスリー VS ミイラ男のホイットモア大統領のレビュー・感想・評価

プレスリー VS ミイラ男(2002年製作の映画)
4.4
来たる『キャプテン・スーパーマーケット』劇場鑑賞への気持ちを高めるためと、好き過ぎて定期鑑賞。

ミイラ展巡業のミイラが失踪。同時に巻き起こる老人ホームでの謎の失踪…。
この危機に立ち向かえるのは、実は生きていたけど歩行器が必須なエルヴィス・プレスリーと、黒人に改造された(という思い込みかもしれない)ジョン・F・ケネディ(ジャック)元大統領だけ!!

…という設定のコメディです。もう色々とツボ過ぎて、俺の秘孔は何度も爆発しました。

まず、作品の大半を占めるは、ブルース・キャンベルの体を張った老人芸。
歩行器での坂道下り、ギックリ腰、車椅子アクション等は職人芸の域。ただし、それらに “己の尊厳” をかけており、哀愁が異臭騒ぎレベルで漂うのがポイント。

つまり、老いてなお、悪霊(ミイラ男)に挑むアッシュ as B.キャンベルの『ローガン』だと思ってくれて構わない。むしろ血が出ない分、少子高齢化が進む日本の道徳教育に最適!年長者を敬う気持ちが芽生えるはずだ!

そして、相棒のジャックもまた、たまらんキャラクター。コメディ畑の小さなモーガン・フリーマンといった感じで、妙な説得力を持たせようとするその顔、佇まいが逆に笑いを誘う。
てか最早ケネディに似せる気すらないだろ笑

そんなプレスリーとジャックの軽妙なやり取りが、アクション・シークエンス以外の部分を十分に補完。
加えて、ブライアン・タイラーの仰々しくウエスタンなスコアも華を添える。

プレスリー「最後に一つだけ…マリリン・モンローとは良かったか?」
ジャック「極秘事項だ。」
プレスリー「…」
ジャック「だが一言だけ……ワオ!」

果たして、ロックン・ロールの王とアメリカの王は、エジプトの王に打ち勝ち、再びヒーローとなれるのか?老人ホームの平和を取り戻せるのか!?