ホイットモア大統領

ラストエンペラーのホイットモア大統領のレビュー・感想・評価

ラストエンペラー(1987年製作の映画)
4.1
半年ぐらい前に丸眼鏡にしたんだけど、何となく本作のジョン・ローンに似てるなと思った2023年、夏。

恥ずかしながら満洲国、そして溥儀さんのことは全然知らなくて、なるほどぉ…と思いつつ鑑賞後にWikiを確認したら、事実との相違点が鬼のようにあって白目になった。

個人的には溥儀さんよりも、そのお坊ちゃまぶりに振り回される婉容と文繡、2人の皇紀が可哀想過ぎて辛かったです。特に婉容、これがフィクションで製作会社がショウブラなら、阿片なんぞ七輪解脱、からの断罪させるんだけどなあ…(ティ・ロン兄貴!!)

溥儀さんも赤ちゃんの頃に皇帝に祭り上げられた井の中の蛙なだけで、選択肢が無いことが多過ぎる、という点では可哀想なことに違いないのだけれど。
だからといって奥様にあの態度は…断罪だけどな!!!

ベルトルッチ作品も初めまして。
説明どころか台詞も極力廃した作風に、突然の場面転換、ファッションへのこだわりはさすがイタリア産。全長版は違うのかな?
特に、豪華絢爛な衣装と失禁レベルの紫禁城セットはスクリーンで拝めて満足!

でもとにかく、坂本龍一&デヴィッド・バーン&蘇聡の音楽とラストでしょ。
このための160分と言っても過言ではないし、このためなら160分は余裕で耐えられる。内容はどうあれ、映画としては色々な意味で感動しました。