なかむらたかしによる長編アニメ映画
この人は「風の谷のナウシカ」における空中戦の原画を書いていた人らしい。そのため世界観も、ナウシカの世界観のようであった。
しかし、話はダークファンタジー版ピノキオとでもいうような話。少女シアンの為に作られた人形であり主人公のパルムは、作ってくれたおじいちゃんが地底の世界タマスに行って巨大なクルップの樹であるソーマに「トートの卵」を持っていけば人間になれるというお告げを受け旅に出るという話。
主人公パルムの動き一つ一つがわかっちゃいるけどグロテスクで気持ち悪い。全体的に暗い雰囲気も割と好き。
また、他にもグロテスクなシーンはあり、パルムが誤って小鹿を殺してしまうところなどは、本当に虚無感に陥るほどである。ここまで視覚的にも精神的にも来る描写はあまりないであろう。
しかし、それを耐えれば感動のラストが見えてくる。陰鬱とした世界観が好きな自分にとっては好きな映画であった。