Okeydokey999

父と暮せばのOkeydokey999のレビュー・感想・評価

父と暮せば(2004年製作の映画)
2.5

No_98
元は二人芝居の舞台用に書き下ろされた原作を映画化した今作。そのせいか登場人物は極めて少なく、映画でありながら舞台の鑑賞をしているような感覚に。広島の原爆という後世に残さなければならない悲惨な記憶を、リアルに描き出すのではなく言葉で伝えることで鑑賞者の想像力を掻き立てます。


(あらすじは紹介してあったので割愛)


見始めて、すぐにこの映画が持つ独特な雰囲気に釘付けになりました。
わずか数日の、ピカドンについて語る被爆者の父娘の会話。自分が生き残ってしまったことへの罪悪感と、亡くなってしまった人への申し訳ない気持ち。
原作の舞台になるべく近づけた最低限のキャストによる演技が、これらを際立たせて原爆の恐怖を伝えてきます。


意識した訳ではないのですが、連続で戦争映画となり少し疲弊気味。やっぱり戦争映画は生半可な気持ちで観るなんてご法度です。重たい何かが、しばらく胸に居座りますから。
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