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海賊とよばれた男のOkeydokey999のレビュー・感想・評価

海賊とよばれた男(2016年製作の映画)
2.5

No_96
本屋大賞を受賞し、一時期話題になった「海賊と呼ばれた男 上・下」を実写化した今作。戦後の日本を復興させるために孤軍奮闘する男たちの力強さと、陰ながら支える女性の健気さに心打たれます。


(あらすじは紹介してあったので割愛)


原作を読んでとても感動したので映画化すると聞いてから、期待すると同時に「あの長編大作を二時間と少しでまとめられるのだろうか?」という不安の両方を抱えながら、映画館へいざ出陣。
結論から言いますと「思ってたんと違う」といった感じでした。
勿論、俳優の演技はとても光るものがあってぐっと胸に来るものもたくさんありました。あったんですが、原作既読者の私としては國岡さんはもう少し落ち着いた思慮深い方だった訳でして、國岡さんがあんな「〜やろがあ!」というヤンキーじみた口調だったりとか、店員が店主のことを馬鹿にしたりするような方だったりとかではないんです、断じて。ストーリー展開も一人の人生について書かれたものをおよそ二時間ほどでまとめるのには無理があるように感じました…。
それになんといっても、一番勘違いされたくない國岡の最初の奥様との離縁の訳が原作と映画で違っていたのが大ショック。あそこは原作のままでいいでしょうが!全くもう!


やはり原作を読んでしまうと自分の中のイメージが固定化されてしまい、素直に映画を楽しめなくなってしまうものなのか…と鑑賞した私が落ち込んでしまった今作でしたが、男の生き様がカッコいいことには変わりありません。「展開が駆け足でよく分からなかった!」という方は原作を読むことをオススメします!というか、原作をオススメします!
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