鍋山和弥

細雪 ささめゆきの鍋山和弥のネタバレレビュー・内容・結末

細雪 ささめゆき(1983年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

女性の権利が、あまり認められてない時代の、4人姉妹の絆と、それぞれの愛の物語。この時代は、女性の権利が、あまり認められていない。だから、お見合いでは、愛よりも、世間体を、気にした結婚という、それが、多そうな、時代という描写が、間接的に、表現されている。だからこそ、『ユキコ』と『タエコ』は、愛を求めるのが、難しく、なかなか結婚に、踏み切れなかった。自分のことを、愛してくれる人を求める。そういう意味では、性格が、正反対そうな、『ユキコ』と『タエコ』は、似た者同士だったのだろう。分かりやすかったのは、『タエコ』だろう。世間体的には、マズい相手と、恋愛ばかりする。最後は、家も金も捨てて、鉄工所勤務の、バーのマスターと、結ばれた。世間体を気にせず、愛を求めたからこそ、できた行動であっただろう。『ユキコ』の行動も、そうだ。お見合いをしては、断る。一見すると、ただのワガママ娘だが、いや、世間体を気にせず、愛を求めることも、ワガママかもしれないが、それは、自分を大事にしてくれる、愛してくれる相手を、吟味してのこと。やはり、理由は、『タエコ』と一緒だ。物語の最後、この4姉妹は、それぞれのパートナーと、愛を育める環境になり、ハッピーエンドを迎える。女性の権利が、あまり認められてない時代の、愛の物語。だからこそ、愛を得た感動も、でかい。どんな時代でも、女性は、愛を求めるもの。結局、そういうことなのだろう。
鍋山和弥

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