みー

ギルバート・グレイプのみーのレビュー・感想・評価

ギルバート・グレイプ(1993年製作の映画)
4.7
いやー素晴らしかったー。
久しぶりに、どっぷり没入してしまった。
決して明るい話じゃないけど、温かい。
観た後は、家族とか希望とか、そういう前向きなワードが浮かんでくる。

最近になってヤングケアラーなんて言葉がよく聞かれるようになったけど、何十年も前からそういう家庭は山ほどあるわけで…。
ギルバートのまさにそうした境遇と、息が詰まりそうなド田舎の閉塞感が、何とも居た堪れない気持ちにさせるのだけど…。

心を解きほぐしてくれるベッキーの存在や、結局はギルバートの癒しとなっている知的障害のアーニーの複雑な笑顔に、能天気な私まで癒されてしまったー!

若き日のレオ様の天才演技を見て、ますます大好きになっちゃった。
ジョニデもめちゃくちゃ素敵な演技だった。
ジュリエット・ルイスも、キッチュで不思議な魅力があったな〜。

そしてあの大きな体で渾身の演技をされたお母さん役の女優さんは、近年亡くなられたそうで…ご冥福をお祈りします。

ダイナミックな感動を呼ぶような作品ではないけれど、作中の穏やかな川みたいに、じわ〜っと心が満たされた。

「自分」をそんなに犠牲にしなくていいんだよ!
そんな風に言ってもらえる気がした。

不倫相手とか、最後の大事件はちょっと面食らったけど…

うーん、良い映画を観たなぁ☺️
みー

みー