kazu1961

大魔神のkazu1961のレビュー・感想・評価

大魔神(1966年製作の映画)
4.0
▪️Title : 「大魔神」
Original Title :※※※
▪️First Release Year:1966
▪️JP Release Date :1966/04/17
▪️Production Country: 日本
🏆Main Awards :※※※
▪️Appreciation Record :2020-475 再鑑賞
🕰Running Time:84分
▪️My Review
ほんと完成度の高い作品です。大映得意の時代劇×特撮作品として“これぞ日本!!”という見事な作品だと思います。
でも、初めて本作を鑑賞したのが子供の頃、親と映画館に『大怪獣決闘 ガメラ対バルゴン』を観に行った時。。。同時上映が本作『大魔神』でした。時代劇を渋々観てたところが雲行きが変わってホラー的なテイストに???そして大魔神が腕を顔の前であげる有名なシーン。おだやかな武神様の顔が仁王か鬼のような怖い顔に。。。その血走った眼にトラウマに。。。
本作、ユダヤの伝説「巨人ゴーレム」にヒントを得て、戦国時代劇に特撮を見事に融合させた歴史的な名作です。その『大魔神』の造形と魔神の如くの表情は素晴らしい完成度です。そして特撮も当時の大映京都の極めて高水準の撮影技術・美術により臨場感溢れるブルーバック合成など合成画面を実現、世界でも話題になりました。
娯楽性を追求して結集させた作風と大魔神の独特の設定で『ガメラ』シリーズと並ぶ大映の特撮映画を代表する看板作品となり、『大魔神』、『大魔神怒る』、『大魔神逆襲』と3部作になりました。とも1966年に大映京都撮影所で製作され、時代劇と特撮が巧みに融合された作品です。時代劇の本場であった同撮影所で安田公義をはじめとする時代劇専門のベテラン監督が起用されていて、時代劇としても重厚なリアリティが保たれているんですね。
そして、各作品は独立したエピソードをもちますが、日本の戦国時代に悪人が陰謀を巡らせて民衆が虐げられると、穏やかな表情の石像だった大魔神が復活して動き出し、破壊的な力を発揮して悪人を倒すという舞台や展開を同じくしています。

さらに、作曲を担当するのは伊福部昭。伊福部は、「魔神といっても神様ですから、神々しいイメージでいたところ、映像を見たら、青黒い顔に血走った目玉がギョロギョロ動いて睨みつけるというものだったので、さあこれはえらいことになったと、驚きながら作曲しました」と語っています。(参考:Wikipedia)

伊福部はこの魔神に三音階から成る非常に印象的なテーマ曲を与え、作品世界に重厚な奥行きを構築しました。耳に残りますね!!

物語は。。。
戦国の頃、丹波・花房領での祭の夜、家老の大館左馬之助とその一味は謀反を起こします。両親を討たれた幼い忠文と小笹は、巫女の信夫とともに狼谷の洞窟にひそんで成長します。この山には魔神を封じた巨大な武神像がまつられており、領内に災いある時は防いでくれるという伝説がありました。左馬之助ら悪の勢力が栄える一方、領民たちは困窮をきわめていました。その時、少女・小笹の祈りに応えて武神像に魔神が乗り移り、大魔神が誕生! 大魔神は城下へ暴れ込み、すさまじい復讐をはじめます。。。

何度も鑑賞してますが、未だに『大魔神』を観ると畏敬の念のような感情が湧き出し、こころがざわつきます(笑)。

▪️Overview
「座頭市血笑旅」の吉田哲郎がシナリオを執筆、「新鞍馬天狗」の安田公義と「新鞍馬天狗 五条坂の決闘」の黒田義之が共同で監督した特撮時代劇。撮影は「若親分喧嘩状」の森田富士郎。(引用:映画. com)

出演は、高田美和、青山良彦、藤巻潤、五味龍太郎、橋本力 。
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