きよぼん

もっともあぶない刑事のきよぼんのレビュー・感想・評価

もっともあぶない刑事(1989年製作の映画)
5.0
ダウンタウンというコンビは、二人そろってこそ最強。浜田雅功、松本人志がそれぞれ単独で番組出演するのもいいけれど、やはり二人が同じ空間にいると空気が違う。あの1+1が2どころか、5にも10にもなるところがやっぱりいいですよね。

同じことが言えるのが、あぶない刑事」の館ひろしと柴田恭兵。本作直前まで制作されていたテレビシリーズ「もっとあぶない刑事」では、館ひろしが石原プロ制作のドラマにスケジュールをとられたため、二人が揃うシーンが大幅に減っています。当時、「もっと…」をリアルタイムで観ていた自分は、1作のようにハマれなかったのです。それはハードボイルド感が薄まり、コメディ色が強くなったという作風の変化もありますが、やはり二人が揃う時間が短かったために作品のパワーダウンを感じたというのがあります。

テレビシリーズ終了後の集大成となっと本作ですが、さすがに映画では二人がそろってるシーンが全編を通してみれます。やはり二人そろうと、発散されてるものが違うんですよね。

序盤のバラエティあふれ殺し屋たちに狙われまくるコメディ展開と、中盤以降の警察の不正を砕くハードボイルドテイスト。でも二人がそろってると、どっちもはまるんですよ。スターっていうのはこういもんだ!

あぶない刑事の映画シリーズとしては最高傑作の出来。ボートを走って追いかける柴田恭平、屋内の銃撃戦で館ひろしを手持ちカメラで追いかけるシーン、「There Oughta be a Law」が響き渡るカーチェイスなど見応え充分。

さらには、今でいえば石原さとみや新垣結衣クラスだった当時の浅野温子のはじけっぷりも見物。

ただラストの台詞がいただけない!

なんで「死ぬかと思った!?」なのか。あの流れだと「運がいいから!」でしょう?なにやら脚本では「運がいいから」と書いてあったらしいのですが、変更されたとか。そういえば本作と同じ村川透さんが監督をされた「さらばあぶない刑事」も、ラストは脚本では列車に乗って逃げるはずだったとか。えええやっぱりそっちのほうがいいよー監督!
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