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ナイト・アンド・ザ・シティのtjZeroのレビュー・感想・評価

3.7
ニューヨークのダウンタウンの三流弁護士ハリー(ロバート・デ・ニーロ)は、長年の夢だったボクシング興行を実現するため、金策に駆けずり回るのだが…。

デ・ニーロの”しゃべくり”を楽しむ映画。
口八丁、手八丁のペテン師みたいな弁護士を、水を得た魚のように活き活きと演じている。
彼の営む稼業も、”法律事務所”というお堅いものではなく、”よろずもめ事相談所”みたいな気さくな雰囲気。生活困窮者や前科者たちの難題を、法律すれすれの綱渡りで解決していく。デ・ニーロの話術を活かすのにピッタリの役柄。

英語がよく分からない自分のような観客にも、ここに出てくる庶民たちの活きのいい会話の魅力がありありと伝わってくる。『スモーク』なんかと同じく、N.Y.の落語、みたいな雰囲気がある人情噺。

監督のアーウィン・ウィンクラ―は『ロッキー』シリーズでプロデューサーを務めていた人。
あちらもフィラデルフィアの下町が舞台だったし、こちらもボクシングに関わるお話、主演のスタローンとデ・ニーロはともにイタリア系だし…観比べると面白いかも。
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