「羊たちの沈黙」の前日譚となる本作。
冒頭からいきなりトップスピードで、何の前知識もなかった私は非常にビックリした。
ただ、そこからは「羊たちの沈黙」同様、FBIが獄中探偵レクターに連続殺人犯のプロファイルを頼むという展開に。
エドワード・ノートン演じるグレアムはレクターからヒントを得て事件解決への足掛かりを掴む。
そういったグレアムが事件を追う過程や、レイフ・ファインズ演じるフランシスの苦悩や葛藤は良かった。
しかし、そこを見所とするのなら、レクターを登場させる意味があまりないのではないかと考えてしまったのが正直なところ。
「羊たちの沈黙」のような、絶妙なバランスで描かれるレクターの活躍を見たいと願うのは高望みなのだと実感。
「ハンニバル」以上「羊たちの沈黙」以下なので、そこまで強く勧めはしないが、見て損はない作品だと思う。