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サブウェイ123 激突のtjZeroのレビュー・感想・評価

サブウェイ123 激突(2009年製作の映画)
3.6
乗客を人質に地下鉄をジャックした犯人(ジョン・トラボルタ)と、交渉役に指名された運輸司令官(デンゼル・ワシントン)の息づまる対決を描く。
兄のリドリー(『ブレードランナー』や『エイリアン』の監督)がヴィジュアル重視で画の力で酔っぱらわせてくれるのに対し、本作のトニー・スコット監督はとにかくスピード第一、ハイテンションなままの画面の切り替えで一点突破する印象。
まるで、胸ぐらをつかまれて「面白いって言えよ!」と脅迫されているかのよう。つまんない、って感じるヒマを与えてくれもしない性急さ。
加えて、何でもない会話のシーンでさえキャメラが移動したり、登場人物の周りを意味もなく回ったりするので観ている方が少々疲れる。重要なシーンとサラッと流していい場面とのメリハリがないので、常に緊張感を強いられ、クタクタになる。
こういう個性の強い作風はキライじゃないけど、本作に限ってはTV放映で間にCMが入ったりした方がリラックスして楽しめると思った。同じワシントン主演の『アンストッパブル』の方が緩急の使い方が巧みであった。本作は途中の駅を飛ばしすぎて、道中に余韻が乏しい超特急みたい。
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