『ありがとう、トニ・エルドマン』のマーレン・アーデ監督作品
完璧な熱愛カップルを演じる恋人たちが、その理想と現実とのギャップに悩みつつも新しい生き方を模索する様を描く
酷すぎる邦題はさておき、なんとも不思議な空気感の映画だった
このカップル二人の、不器用で独特な関係性が妙にリアルだけど、倦怠映画としては割と異質の痛々しさ
登場人物はほぼこのカップル二人のみで、自然かつ何気ないやりとりが淡々と映し出される
元々不安定だった男女関係が、微かなすれ違いから悪化の一途を辿る
そしてよりによってマンネリ気味のタイミングで、明らかに自分達よりも幸せそうで上手く行ってるように見える別のカップルと出会った時、二人の幻想は残酷なほどに崩れていく
めちゃくちゃくだらないことでキャッキャしてたりするくせに、セックスをしてもそれほど盛り上がらなかったり、別の仲良しカップルを見て自分達と比較してしまう感じとか、友達を招待してるのに小さな事で喧嘩しちゃう感じの気まずさとかも超リアル
しかし映画としてみると面白みに欠けるというのが正直なところ
そうはいってもラストは非常に秀逸だった
〈 Rotten Tomatoes 🍅88% 🍿62% 〉
〈 IMDb 6.7 / Metascore 71 / Letterboxd 3.6 〉
2021 自宅鑑賞 No.283 GEO