香港、マカオ、タイなどの風景がエキゾチックでアジアの猥雑な雰囲気を上手く出している。一方で、ゾウの置物売りの貧しい少年に金も払わずにやらかしたこと、コメディだからと看過するにはなかなか酷くて。ニック・ナックの扱いもあまり笑えなくて困る。
前作に引き続き登場する保安官が面白いを通り越してもはや狙いすぎ、クドさすら感じる。
マネーペニーがボンドにダーリン呼びされて表情緩むのが可愛くて、連れないボンドにダーリンと冷たく突き放す、この2人のやりとり相変わらず好き。ただ前作でも思ったけど、このボンドは軽すぎるのとマネーペニーが老けてきたから2人のバランスが悪くなってきてる。
ニップル作り頼まれた時のQの表情!
ボートチェイスは前作に引き続き迫力ある。さらに見せ場は、車が1回転して運河を飛び越える空中ツイスト。カースタントさんの腕前もさることながら、車もそれ用に改造したと思うし橋の角度や速度とか緻密にシュミレーションしてるよね、凄い。
対決で背中合わせに並んだ時、クリストファー・リーの方がロジャー・ムーアよりかなり背が高くて意外に身長差があることに驚く。自分が最後に観たクリストファー・リーはホビットシリーズのサルマンなんだけど、この方、やはり個性的な役柄にピッタリで存在感ある。ともすれば子供だましにも見えてしまいそうな本作のマニアックな仕掛け部屋の狂気じみた空気が活きる演技はさすが。
語録:
プーヤック?
'74年です
ドン・ペリニョン'64年物です。
'62年物がいい。ピーナッツよりマシだが。
'34年のムートンを偲ばせるね
相変わらず酒に細かいボンドは健在。