追憶のきざにいちゃんのレビュー・感想・評価

主演のバーブラ・ストライサンドの歌う主題歌が映画本編以上に有名な作品。しかし、作品自体もこのあまりに存在感の大きな主題歌に食われてしまっていない名作だ。
主人公の二人のような、自分には無いもの、自分とは対極の個性に魅せられた故に互いに惹かれあう恋愛というのは、寄り添おうとすると互いに傷つけ合ってしまう所謂「ヤマアラシのジレンマ」のような、成就しにくい恋愛だ。それでも、と言うか、だからこそ人はそんな恋に身を焦がす。
悲恋の切なさをありありと描いた映画史に残る珠玉のメロドラマと言える。