KANA

ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブのKANAのレビュー・感想・評価

3.7

名ギタリストであり作曲家のライ・クーダーがキューバ音楽の大ベテラン達と組んでプロデュースし、世界中でヒットしたアルバム『Buena Vista Social Club』。
本作は『パリ、テキサス』でもクーダーとタッグを組んだヴィム・ヴェンダースが撮った、BVSCにまつわる音楽ドキュメンタリー。

この映画一本で古き良きキューバ音楽が充分堪能できる♪

ハバナの情緒豊かな風景、アムステルダムでのコンサート、NYはカーネギーホールでのステージ…
リズミカルだったり憂いを秘めたりの熱い演奏とともに、そのクリアな映像に見入ってしまう。

出てくるキューバ人ミュージシャンのおじいちゃん達は全然知らないけど、どの方も自分の音楽ルーツや生き方をしみじみ語る姿が味わい深くて素敵だった。
辛い時代もあったのに、みんな柔らかい笑顔で、その音楽と同じく心地いいパワーをくれる。
ルベーン・ゴンザレスのピアノにはうっとり。
キューバ独自の弦楽器、"ラウー"のルーツも興味深かった。

生まれて初めてやって来たNYの街に驚き、大興奮しながらウィンドウショッピングする様子は完全にお上りさん状態で可愛い〜。
なのにカーネギーのステージでは一転、ビシッと正装して堂々とキューバンサウンドを奏でる。素敵…!
彼らの母国に対する強い誇りを感じた。
キューバも行ってみたいなぁ。
続編もそのうち観てみよう。
KANA

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